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【詳細ノート・ムーミンハウスの配線 =全ページの内容= クリックするとそのページに移動します】
★ はじめに
★ 配線計画を立てる
★ 模擬配線をしてみる(1) 〜ターミナルと配線ダクトの設置〜
★ 模擬配線をしてみる(2) 〜キッチン天井灯と階段壁灯の取り付け〜
★ 模擬配線をしてみる(3) 〜シャンデリア・フロアスタンド・テーブルランプの取り付け〜
★ 配線用のパーツ
1階ダイニングルーム天井にシャンデリアをつけます。どのライトの場合でも同じですが、 模擬配線で主に検討すべき項目は次の3つです。
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取り付け・固定に問題はないか
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コードをなるべく見えないようにターミナルまで配線できるか
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修理・取り替えが問題なくできるか
シャンデリアの取り付け場所はダイニングの天井の中央あたりとしました。その位置には梁が通ってはいないのですがすぐ近くに太い梁があります。コードはその裏側に隠すようにしました。あとは本文をご覧ください。
(1) 1Fダイニングルームの天井につけるシャンデリアの試作品。1/24スケール、直径約3.5センチです。
(2) シーリングロゼット(天井への取り付けパーツ)の上方に出ているのはアンカー(真ちゅう線)です。
(3) 天井の取り付け位置に1ミリ径の孔を開けます。アンカーを留めるための孔です。(写真は天井板をひっくり返して作業しているところ)
(4) アンカーの先に接着剤をつけます。シャンデリアが軽い場合は木工用ボンドで十分ですが強力にしたい場合は粘着テープなどを併用します。
(5) アンカーを差し込んでシーリングロゼットを固定します。コードは手前の梁の後ろに隠します。
(6) 両面テープを巻いたストロー片を通して仮固定します。キッチンの天井灯と同じやり方です。
(7) 天井板を本来の位置に戻して下側から見たところ。
(8) コードをターミナルにつないで点灯しました。
(9) 普通の目の高さで見るとこんな感じです。コードもストロー片も梁に隠れます。
(10) コードを梁の横に出しターミナルにつなぐだけで模擬配線は終了です。
(11) 梁の横には外壁が来ることになっています。最終的には外壁内部にストローを通したいのですが外壁製作の段階で具体的に検討します。
(12) 外壁は約1センチの厚みがあるはずなのでストローを通すこと自体には問題はありません。コードを床下に出してターミナルにつなぐこととなります。
【取り付け】
シャンデリアの取り付け自体には大きな問題はないと思われます。天井面または梁に取り付けるパーツをシーリングロゼットというのですが、これを完全に接着してしまうと後日取り替えが大変になります。模擬配線例のように真ちゅう線などでアンカーを出してアンカーだけを接着すればつけ外しが割合容易になります。
【配線】
天井板にストロー配線をすることも考えられます。その場合は取り付け位置からキッチン横の配線ダクトまでまっすぐにストローを通して配線します。
ムーミンハウスの場合は各部屋に太い梁があってコードをうまく隠せるので模擬配線例のようにしました。この方法で問題があるとすれば梁の横に出したコードを外壁の中を通してうまく床下まで引っ張ってこれるかどうかです。
今のところ外壁にタテにストローを通し梁の横からコードを差し入れて床下まで通すつもりです。具体的には外壁製作時に検討します。
【修理・取り替え】
外壁のストロー配線への出し入れさえできるようにすれば他に大きな問題はないと思われます。
模擬配線で使った試作品のシャンデリアは差込球を使っていますので、電球が切れたときでもコードを全部抜き出す必要はありません。シャンデリア本体を天井から外せば電球の取り替えはできます。差込孔が小さいのでそれなりに大変だろうと思いますが。
模擬配線で付けたシャンデリアは当工房の試作品です。今のところ販売できる水準には達していませんが製作講習は可能です。ただし自分で作るためにはハンダ付けおよびコードをどこからでも自由に剥ける技術が必要です。
フロアスタンドをダイニングルームの右奥、ベランダへの出口近くに取り付けます。
スタンド類の取り付け方法としては本体のコードだけでターミナルまで直接配線してしまう方法と途中(壁面または床面)にコンセントのようなパーツを置く方法とがあります。
最初はコードだけで配線する方法を試します。床の適当な場所にコードを通す孔を開けることにします。
(1) このフロアスタンドをダイニングルームにつけます。
(2) スタンドを置きたい場所の近くにコードを通す孔を開けます。これは5ミリの孔です。
(3) 切り口を始末したければハトメなどをかぶせます。家具か小物で隠してもいいでしょう。
(4) スタンドのコードを通して床下に出し親ターミナルにつなげば点灯します。
もう一つのやり方は本当のコンセントのようなパーツを取り付けておいてプラグを差し込む方式です。丸ピンコネクターというパーツを使います。
(1) フロアスタンドのコードに丸ピンコネクタ(オス側)をハンダ付けしました。これがプラグになります。
(2) こちらはコンセントになる方のメス側端子(コードと取付台付き)です。コンセント面の直径が6.3ミリです。
(3) 床に6.3ミリの孔を開け、裏面からコネクターをはめます。コネクターのコードをターミナルにつなぎます。
(4) コンセント(メス側)にスタンドのプラグ(オス側)を差し込めば点灯します。
【取り付け】
コード方式でもコンセント方式でも取り付けに特に問題はないと思われます。コードを通す孔(コンセント式であればコネクターをつける場所)はどこがいいかというと、
- フロアスタンドを置きたい場所のなるべく近く
- 孔を開けても目立たない場所(または家具などで隠せる場所)
- コードを出した後ターミナルまで持っていきやすい場所
ということになります。スタンドはコードの範囲内で移動できるのであまり神経質になる必要はありません。どこに置くか決められないときは適当な場所にとりあえず孔を開けて(コンセントをつけて)おいてドールハウス製作を進めるというのも現実的な方法です。
コンセント方式の場合は6.3ミリの孔を開けなければいけません。中途半端なサイズですが通常は6ミリのドリルで孔を開けておいてヤスリなどで少し拡げます。
コンセント先端は取付板から約4ミリとび出しています。壁の板厚が4ミリ以下であれば取り付け可能です。
【配線】
孔を開ける位置が床面または壁の適当な場所であれば、そこからターミナルまでコードを通すのに問題はないと思われます。特に1Fの場合は床下に直接出せるのである程度自由に選べます。しかし2F以上の場合は直接床下に出せないのでどこかの中継ターミナルに持っていく必要があります。2F以降で検討します。
【修理・取り替え】
コードのみの場合は、コードを無理なく抜き差しできるようになっていれば大丈夫です。コンセント方式の場合はコンセントそのものが壊れない限り全く問題ありません。コンセントからターミナルまでの配線は半恒久的(取り外しを前提としない)となります。その意味ではコンセントのコードを完全に埋め込んでしまっても後々さほど困ることはありません。
1/24フロアスタンドのキットを販売しています。(【通信販売・ライト製作キット】のページ他)。
丸ピンコネクターの種類と一般的な使い方を説明しておきます。以下の説明で使用しているライトは1/24ではなく1/12スケールです。
(1) 丸ピンコネクター各種。左からオス側端子(プラグ用)、メス側端子(コンセント用)、メス側端子コード付きのもの。ピンの間隔は2.54ミリです。
(2) メス側端子コード付きに取付台をつけたもの。壁面(または床面)コンセントとして使えます。
(3) 横から見たところ。取付台前面からコネクター先端まで約4ミリです。壁板厚4ミリまでなら取り付けられます。
(4) コネクターを取り付ける場所(壁または床面)に6.3ミリの孔を開けます。6ミリの孔を開けた後で少し拡げる必要があります。
(5) 壁の裏側から見たところ。孔を開けた後裏面からコネクターをはめ、取付台を壁に接着固定します。
(6) 取り付け後前面から見たところ。1/12スケールだとそのままコンセントのように見えなくもありません。
(7) こちらはライトのコードにオス側端子をハンダ付けしてプラグのようにしたところ。
(8) ライトのプラグをコンセントに差し込んで点灯させます。
丸ピンコネクター(オス側端子、メス側端子とも)は当サイト「通信販売/その他の配線パーツ」および「詳細ノート・ムーミンハウスの配線/配線に必要なパーツ」のページに載せています。
テープルランプを1F階段下のスペースにつけます。フロアスタンドと同じである程度自由に移動できるものです。階段下を選んだ理由の一つは階段ブロック自体を配線スペースとして利用したいからです。
テーブルランプもコードのみの配線方法とコンセント方式を試しました。
(1) このテーブルランプをつけます。これはオイルランプ風なのでコードを見せないようにテーブル内部に通してあります。
(2) 階段ブロックの外壁側を削るか孔を開けるなどしてストローを通します。ストローはキッチン横の配線ダクトまで貫通させます。
(3) 玄関側から見るとこんな孔が開いた状態になります。見苦しければハトメなどをはめます。家具などで隠すこともできます。
(4) テーブルランプのコードをストローに通して配線ダクトまで出します。中継ターミナルにつないで点灯させます。
同じ位置に丸ピンコネクターのコンセントをつけます。
(1) 階段ブロックに丸ピンコネクターを取り付けます。コードは配線ダクトまで通し中継ターミナルにつなぎます。この場合ストローは使っても使わなくても構いません。
(2) あとはテープルランプのコード(コネクター付き)を差し込むだけです。
(3) 点灯したところです。電気スタンドタイプのテーブルランプはコードが見えても不自然ではありません。
(4) 今回の模擬配線は終了です。この段階でこれだけ(他にキッチン天井灯)ライトがつきました。
【取り付け、配線、修理・取り替え】
いずれもフロアスタンドと同様特に大きな問題はないと思われます。
今回は階段ブロックを利用してテープルランプをつけたのですが、他の場所(壁面、床面)でもつけられます。フロアスタンドの場合とほぼ同じです。
特記したいのは階段ブロックが大変便利な配線スペースになりうることです。内部が空洞で外壁側が隠れます。さらに都合のいいのは壁を挟んで配線ダクトに直結できることです。これを利用しない手はありません。
製作方法はいずれ公開します。製作講習も可能です。
今のところ完成品販売の予定はありません。
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